2007年3月18日 (日)

華麗なる一族・・・最終話

最後は“将軍”の死で終わりましたね。
鉄平の自殺はある程度予想出来た展開ではあったが、何故エンディングに自宅の池の鯉の死を選ばなければならないのか、私にはあっけない終わり方であった。祖父敬介の怨念とでも言いたげな場面なのであろうが、このドラマの主題を表すには少し間違った捕らえ方ではないのだろうか。
志を失った時に、その場から終焉に向かうと察していながらも、何故自分は明日の太陽を見ないのであろうかと、鉄平の自問自答の言葉で問題を提起した事で、このドラマをつまらないエンディングにしてしまいました。都市銀行再編を実現した大介に次なる展開を意図する永田大蔵大臣と美馬の場面は、このドラマには全く必要なかった。何故このドラマの中で描かなければならないのか、私には全く理解できない。まさか次回作を考えたというのであろうか?
鉄平の死を描くのであれば、彼の志を何らかの形で表して欲しかった。自分の子と判明した時点での大介の無念さ、運命の残酷さを見事な演技で涙を誘った事と、高須相子の涙の演技も見事であったものの、原作に乗っ取ったストーリーに拘り過ぎた為か、鉄平を主役にした本来の目的が最後の最後まで描ききれなかった印象を受けた。
華麗なキャスティングを揃えたドラマではあったが、残念な結末であった。

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2007年3月 4日 (日)

華麗なる一族・・・第8話

今回は、銀平の「この家に取り付いてる亡霊の正体がはっきりした。」という言葉通りの展開でしたね。前回話題にした「もうひとつの親子の勝負」が、“裁判”であることがはっきりしてきました。このドラマは、この裁判の結果が出るところまでで終わりそうな流れですね。
阪神特殊製鋼という企業が「真実の究明と信頼の回復」を求めるため、鉄平が起こしたこの裁判が、同時に父大介を除く万俵家一族の“自由”を勝ち取る結果になるのか、それとも上位銀行吸収を目論む大介の思惑が成し遂げられるかどうか。ここに今後の焦点が向けられていきそうです。
事の成り行きの全てを知る、阪神特殊製鋼の経理担当の銭高と阪神銀行の銀平が、この裁判の行方を左右することになりそうだが、この“真実”を知っているのはもはやこのふたりだけではない。既に真実を紹介した結果になっているこのドラマの視聴者全てが証人と成り得るこの裁判が、どう展開されていくかどうかの流れになってきました。もう私の推測は無用になってきたようですので、今後は私も静かに見守って行く事にしようと思います。

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2007年2月25日 (日)

華麗なる一族・・・第7話

「天は我に味方したか。」
そう、阪神特殊製鋼高炉建設現場爆発の瞬間を自宅の窓から眺めながら言った父大介の言葉です。この親子の関係をずたずたに引き裂いた出来事ばかりを描いた今回は、主人公鉄平の心をどん底にまで突き落とす内容ばかりであった。「鉄平はいつも私の邪魔ばかりする。鉄平を見ていると、祖父さんを見ているようで“おぞましい”。」と大介が自分の心の内を初めて明かした言葉に始まり、つる乃屋の女将“志乃(多岐川裕美)”の手紙で鉄平の本当の父親が祖父である敬介だと告げられる。
鉄平の心を揺さぶる一番の出来事は、何と言っても高炉建設現場の爆発事故でしょう。(前回人足頭の“源さん(六平直政)”と書いてしまったが、正しくは“玄さん”だったようですね。)その玄さんまでもをこの事故で失い、そんな出来事の中で自分の出生の秘密を教えられた鉄平の心中は、耐え難いものであるに違いない。そんな鉄平の出来事を予想していたかのような祖父敬介の言葉が、「父大介と戦わなければならない日が来たとしても、自分の道を、自分が信じる道を貫け。」というものであった。それが祖父の言葉なのか、はたまた父親としての言葉なのか、その真実はまだ明らかではない。
小説では、その後鉄平の自殺の後に大介本人が自分の子である事を知る事になるのだが、このドラマではそこをどう演出するのであろうか。予告を見る限り、この後もうひとつこの親子の勝負があるように思えた。その勝負が何なのか、それは何を意味する物なのか、想像付かない。果たしてこのドラマのクライマックスはどうなるのでしょうか。

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2007年2月18日 (日)

華麗なる一族・・・第6話

「理想と信念を持っている人間が、“策謀”だけの人間に負けるはずがない。」とは、鉄平の弟銀平(山本耕史)の言葉。更に彼は父大介に対し、「あなたには企業を育てるという銀行家としての信念がない。」とまで言ってのけた。
阪神銀行の後継ぎとして将来を約束されているはずの彼が、その長に対してこういう言葉を言えた事が、今回の見所のひとつだった。そして今回のもうひとつの主題は、父大介の“野望”を全面的に視聴者に判りやすく伝えた事だろう。先週予想した通り、このドラマ中間点での大山場だった。その“野望”とは、大介が阪神特殊製鋼を倒産させようと企んでいる事。息子である鉄平が生涯を掛けて守り抜こうとしている会社を倒産させ、その支援融資を行なっている大同銀行三雲頭取を失脚させる。すなわちそれによって第5位の大同銀行を第9位の阪神銀行が飲み込もうとする大介の“策謀”である。この大介の考えに、銀平は心の葛藤を押さえ切れずにいた。もしかして、彼が今後の展開を左右する人間なのかもしれないと、私は思い始めた。
残すは4話のみとなった時点で、このドラマのストーリーがぼんやりと見えてきてはいるが、まだまだ予断を許さない状況にあるのは間違いなさそうである。ただ今回の主人公である鉄平が勝つか、はたまた父大介の勝ちになるかという論点でこのドラマの結末があるのは間違いなさそうである。そうした場合、この先阪神特殊製鋼の高炉建設が6月までに完成するか否かというのが一番の注目点ですね。
今回2話ぶりに“DESPERADE”が流れました。鉄平の志を意気に感じ、高炉建設の突貫工事に携わる人員確保を、人足頭の“源さん(六平直政)”が集めてくれた最後の場面。これで鉄平の夢は繋ぎとめる事が出来た。

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2007年2月11日 (日)

華麗なる一族・・・第5話

とうとうこの一族内での人間模様が浮き彫りになってきました。人間が本音と建前を使い分けて生き抜く様を、父大介(北大路欣也)が見せてくれた今回の内容は、次回へのプロローグとなるべく意味を持ったものなのかもしれません。いわば次回がひとつの山場となる予感がプンプン感じられました。
私はこの大川一郎(西田敏行)の死をきっかけにして話が急展開するとは思っていましたが、これほどにまであっけなく死んでしまうとは思ってもいなかったので少し戸惑いがありますが、大介と鉄平(木村拓哉)との対立がこれではっきりしてしまった。この親子の対立に大きく影響しそうなのは、やはり大同銀行三雲頭取(柳葉敏郎)なのでしょう。彼の関わり方によって今後の展開が変わるはず。私の予想が当る可能性が少し狭まってきはしましたが、それも次回はっきりするかもしれません。見逃せない回になりましたね。
それにしても、高須相子(鈴木京香)の憎たらしい事といったらありません。今回初めて彼女の女性らしさが覗けましたが、それでも有り余るあの太々しさは何なのでしょう。大介の妻寧子(原田美枝子)が、今回ようやくドラマの内容に関わるセリフをしゃべりましたけど、今後相子と寧子の関係もおもしろそうです。
鉄平を慕う妹一子(吹石一恵)と二子(相武紗季)。今回一子が、大川の闇献金をリークしたのが阪神銀行だという重大な事実を鉄平に告げた事が、親子の対立を激化させ、その事がこの一族全体を巻き込む事になるでしょう。その第一の被害者となってしまいそうなのが二子。一子の夫美馬(仲村トオル)と相子という一族以外の者に対して、鉄平が妹一子・二子と母寧子・妻早苗(長谷川京子)を守り抜く事が出来るか否か、父大介との全面戦争のはじまりである。
“DESPERADE”が流れる場面はなかったが、これが“嵐の前の静けさ”を物語っていたのでしょうか。

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2007年2月 4日 (日)

華麗なる一族・・・第4話

「子供の役に立てるって事は、親にとって一番の喜びだから。」とは鉄平の妻早苗の父の言葉。次期総裁候補であるこの大川一郎と、金融再建を操る永田大蔵大臣のどちらを選ぶかで悩む鉄平の実父大介にとって、苦しみながらも決断を下した重要な場面がこの第4話で描かれていました。「(大川を陥れた奴が)そんなに憎いか。」という大介のセリフで今回は終わりましたが、彼にとって自分と自分が経営する阪神銀行を選ぶのには、長男鉄平の出生の秘密を知らない大介の、いわば賭け事のような決断をした事になり、このドラマの本質が出てきてとても面白くなってきました。
本来ならば、鉄平に対して義父大川が言ったあの言葉は、実父大介が言うべきもの。それを言えないところにこの物語の本質が隠されているのですが、現時点でその真相を知るのは母寧子ただひとり。ただ寧子は大介がそう疑っている事に気付いていないようだし、大介の言動や行動の根底にあるこの“疑い”を回りの人間が誰も気付いていない。
この“疑い”とは、今回大介のセリフで少しだけ表現されていましたね。敬介の肖像画を眺めながら、「もう13回忌か。死んでしまった人間は何もしゃべってくれない・・・。」と。大介にとって長男鉄平は、先代敬介と妻寧子の間に出来てしまった子かもしれないという疑惑。この“疑い”こそが、この一族のドロドロとした人間模様を形成している。鉄平を苦しめ、妻寧子との溝を作り、高須相子という執事をあそこまで傲慢にさせているのは、彼の言葉で言う「自業自得」の所以である。この大介の心境を、北大路欣也という役者は見事に演じていて関心させられる。彼は鋭い眼差しと表情だけで演じる事の出来る数少ない役者の中のひとりであり、改めて彼の持つ抜群の品格と存在感に驚かされた。

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2007年1月29日 (月)

華麗なる一族・・・第3話

「錆びるんじゃないぞ。鉄平!」と、Eaglesの“DESPERADO”のメロディをバックに、元恋人美佐子が大学時代鉄平が過ごした部屋の窓から声を掛けたシーンが、この第3話を観てとても印象に残った。考えすぎかもしれないが、何故この場面でこの曲を選んだのか?という事が気になったのは私だけなのでしょうか。この“DESPERADO”には、「ならず者」という邦題がそのままの意味で付けられていますが、スペイン語風のこの単語は“DESPERATE”(絶望的な;自棄になる)と同じ語源からきていますから、「希望を持たずに生きるようになってしまった男」という意味に取ると、鉄平の置かれた状況を表すあのシーンにピッタリになるのでしょうか。
この第3話を観た限りでは、前回の“今後の展望”に書いたような展開になるものなのかはっきりはしなかったが、父大介が7位の三栄銀行を狙いに行ったところがキーになるのでしょうか。「理想を現実にしよう。」と鉄平の志に共感する三雲頭取の5位大同銀行が融資額を増やし、阪神特殊製鋼が高炉建設まで漕ぎつけるのは大方予想できた展開ではある。この融資が不正なものだったとして衆議院の大蔵委員会で追求され、三雲頭取は失脚してしまう。と同時に、完成間近の高炉爆発、死傷者多数という大惨事が勃発、阪神特殊製鋼倒産により業績が悪化した大同銀行を阪神銀行が吸収合併し、大介の思惑通りに話は進んでいくというのが、以前公開された映画のあらすじ。大介を主人公にこのあと第2幕へと話は続くのだが。。。今回の主人公鉄平の死がなければこの第2幕への突入はあり得ない。一族が皆不幸な結末を迎えてしまう展開よりも、すっきりとした結末にならないものでしょうか。今後の展開に期待してみましょう。

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2007年1月28日 (日)

となりのハイムさん

♪帰りた~い 帰りた~い あったかい我が家が待っている~
  帰りた~い 帰りた~い あったかい我が家が待っている~
というCMのメロディが以前から気になっているというか、頭から離れないんだよね。これ、セキスイハイム“となりのハイムさん”のCM「我が家に帰りたい篇」。雪の降り注ぐ中、バス停でバスを待っている時の寒さを表現したあの振り付けもいいね。
楽譜があったので思わず拾ってきてしまいました。(笑)
ウクレレの音色がまた暖かさを演出してるようで、私はなかなかの傑作だと思いますが、みなさんはどう思われますか?Wagaya

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2007年1月22日 (月)

華麗なる一族・・・今後の展望

昨夜は中途半端な内容で終わってしまいましたので、今日は少し私の主観を入れてこのドラマの展望を見て行きましょうか。
昨日も話したように、この原作者である山崎豊子は、多くの作品と同様に、実在の事件や人物をモデルにしたものが多いようですので、この作品も実際にあった「山陽特殊製鋼倒産事件」をモデルにしたものだと言われています。すると阪神特殊製鋼は山陽特殊製鋼だとして、帝国製鉄は当時の八幡製鉄(現新日本製鐵)、阪神銀行は神戸銀行、大同銀行は太陽銀行、そして万俵家は神戸の岡崎財閥をモデルにしたというのがもっぱらの噂ですね。
原作によると、この先大介の陰謀によって窮地に立たされた鉄平は自殺をする事になるのですけど、今回はこの大介ではなく木村拓哉演じる鉄平を主人公に据えていることもあり、私はこのまま原作通りに話が進まないことを期待しちゃっています。
というのも、第2話まで観た限りでは、大介が鉄平の事を自分の子ではなく、亡き父敬介の子だと思い込み彼を恨むまでの感情表現ではなく、彼に嫉妬しているような表現で描かれていた事と、高炉建設の融資に関する設定が半分以下ではなく10%減額に押さえられている事でしょうか。
こう私が思うのも、鈴木京香が演じる高須相子があまりにも憎たらしい存在に描かれているからかもしれません。大介自ら彼女を追い出すのではなく、鉄平によって追いやる展開になるとおもしろいですね。

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2007年1月21日 (日)

華麗なる一族

私がTVドラマの話題をブログに書くのは2回目ですね。前回はNHKの連続TV小説“純情きらり”の舞台が近所でしたので取り上げましたけど、話の内容で取り上げるのはこれが最初です。TBS開局55周年記念特別企画として山崎豊子の原作をキャスティングを変えて日曜劇場でオンエア。30年程前にも映画化されてるそうですけど、私にはその時観た記憶はないので、ストーリー的には本宮ひろ志の漫画を彷彿させる内容のようですね。
舞台は昭和40年代初め、日本の高度経済成長の真っ只中、融資する銀行と成長しようとその融資を受ける企業側の、国の政策を背景とした権力に対する問題を、財閥家族の親子関係を主役として描かれているようです。その時代の実存した銀行や企業をモデルとした内容ですので、その後それらの銀行や企業がどうなっていくのか、既に我々は現実に知ってしまっている訳で、そういった意味で観るとまた興味深いのかもしれません。
日本の経済復興を支えた製鉄業界、これはその時代紛れもなくあらゆる工業の礎になってトップに貢献していた。現在その座は自動車業界などに移り、製鉄会社の高炉の火は次々に消えていってしまっている現実。その高炉があった跡地を遊園地などにしてしまった例もありますね。けれども、このドラマの舞台では、鋼を作る為に必要な“銑鉄”が足りないという設定。この“銑鉄”を作り出す為の高炉が、国に支えられた大手企業にしかなく、自ら高炉を建設しようとする話。作れば売れる時代の話ではあるが、鉄平の「しなやかで軽く、強い鉄」という、技術力ではどこにも負けないという自信溢れる言葉が私の心に残った。

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